ネガティブなのは自分のせい?
先日、あるセミナーに参加した際に、グループワークで「自分自身に対して発するネガティブな言葉」についての個人ワークを行った後に、隣の人と情報をシェアしました。
その際に、隣の方から「ネガティブな自分」ということを聞きました。
ネガティブなのは自分のせい?
ここからは少し長めですが、私の話をします。
1年以上このサイトのブログを読まれている方は「私はネガティブな性格をしている」という発言をしているのを何度も見ているかもしれません。
実際、私自身は、ポジティブ・ネガティブのどちら寄りの性格かといえば、間違いなくネガティブだといえます。
しかし、どうしてネガティブになりやすいか、ということについては考えたことすらなかったのです。
少し前に、師匠の紹介で、「ストレングスファインダー2.0」という書籍の存在を知りました。
この書籍にのっているアクセスコードを使うと、出版元のGallup社のホームページで、Gallup社が調査して判明した34の才能(以下、才能を資質と読み替えます)のうち、自分に当てはまるTOP 5の資質を1度だけ調べる権利が得られます。
※本を買う場合は、中古本ではなく、必ず新品を買いましょう!!!
ちなみに、ストレングスファインダーで判明した資質は、若い時期に形成され、年月が経っても大きくは変わらないそうです。
そして、私の栄えあるTOP 1は、「内省」という資質でした。
実のところ、私は、この本を読むまで「内省」という単語を知りませんでした。
ストレングスファインダーのWeb版PDFには、内省の資質について以下のように書かれています。
内省の才能の強い人は考えることが好きです。頭脳活動を好みます。
~
内省の才能が強い人は、思考が内側に向いています。この才能は、自分と向き合い、じっくり考える時間を与えます。
~
じっくり考えて処理する時間があると、知恵や明瞭さが生まれてきます。彼らは相談役として、周りの人が「視野を広げ」、問題の解決や作業品質の向上に新たな方法を発見するための手助けができます。
どんな人でも、頭の中で考えることはありますが、「内省」という資質を持つひとは、その傾向が非常に強いということが分かりました。
ストレングスファインダーの紹介だけではきがつきませんでしたが、「内省的な人の10個の特徴とメリットとは? | 生活百科」というサイトのページを見たときに、ものすごく腑に落ちました。
- 自分をよく理解している
- 自分をとても大切にしている
- 自分に厳しくする
- 自分に自信を持てない
- 不安を感じやすい
- 心が傷つきやすい
- 向上心が強い
- ネガティブになりがち
- 過去を振り返りがち
- 後悔や失敗を引きずる
この特徴のすべてではないですが、大半のことについては自分自身に当てはまっていました。
まとめると、以下の論法が成り立ちます。
- 私は「内省」という資質を持っている
- 内省という資質は、頭脳活動が活発で、常に自分と向き合い、じっくりと考える特徴がある
- 内省が強い人はは、自分に厳しく、その結果、いつまでも自信が持てず、不安になりやすい、心が傷つきやすく、ネガティブになりやすい
- ストレングスファインダーで判明した内省という資質は、今後も大きく変わることがない
これが分かったことは私にとって画期的なことでした。
何らかの本で、「すべての動物の中で、考えることができるのは人間だけ」だと読んだことがあります。
ネガティブになりやすいのは、「考える」という人間に備わっている特性が、引き起こす現象だったのです。
人間のなかでも、私は脳が活性化しやすい「内省」という資質が強いため、プラス面では明瞭な思考能力を持って考えることができ、マイナス面ではネガティブさを生みやすいということが判明したのです。
ここまでのことから、本項のタイトルである「ネガティブなのは自分のせい?」の答えが出たと思います。
ネガティブなのは自分のせいではありません。
ネガティブなのは人間だからです。
ネガティブが強い人は、より人間らしい資質を強く持っていることなので、ある意味で素晴らしいことなんですよね。
ネガティブな感情を持続させない
「ネガティブなのは人間らしい人間だから」だと分かったとしても、それだけでは原因が分かっただけです。
原因が分かったからには、対策も取りたいですよね。
私は、上記のことを知ったのとほぼ同時に「世界最高の商人」という書籍に出会いました。
この本の中には、10巻の巻物(という名の章立て)があります。
この本を正式に読むためには、1巻1巻について30日間、朝・昼・夜の三回、同じ巻を繰り返し読み直すことが要求されます。
そしてある巻の中に、こんな記載があります。
私は今日という日を心から愛をもって迎えよう。
そして、一番大切なことは、自分を愛することだ。なぜならば、私は自分を愛するとき、私は私の身体、私の心、私の魂、そして、私のハートに起こるあらゆることを熱心に調べるからだ。私は自分の肉体の要求におぼれすぎることなく、清潔さと節度をもって自分の身体を大切にしよう。私の心が邪悪なことや絶望的なものに引き付けられるのを許さずに、それらを永い間に培った知識と叡智をもって、より高い境地に引き上げよう。
私が独りよがりな自己満足に陥ったり現状を甘んじたりすることを許さず、瞑想と祈りによって自らの魂をさらに高めよう。
私は自分のハートが狭く、冷酷になることを許しはしない。私は人々と心を分かち合おう。すると心は大きく成長し、世界は温かい愛で包まれるだろう。
ある意味で、この本を読むということは、自分の頭を書き換える作業です。
上記の文章を、毎日、朝・昼・夜と繰り返し読むことで、この考えが脳に刷り込まれ、ネガティブな感情が出てきても「自分を愛すことが一番大切なこと」という考えがすぐに出てくるようになり、ストッパーになってくれます。
ここで、ネガティブなことを考えることが止まれば、後までネガティブな気持ちを引きずらないですみます。
また、ネガティブな気持ちから変えることができなくても、ストッパーが生まれることで、少しだけ冷静になれます。
冷静になればしめたもので、次の対策が打てます。
ネガティブな出来事の多くは、冷静に考えればプラス面も見出せることが多いです。
この技術として、NLPという心理学(?)では、リフレーミングや、サブモダリティー・チェンジというテクニックがあります。
私は、NLPをマスターしたわけではないので、そのやり方などはご自身で調べてほしいですが、「ネガティブな気持ちは変えることができる」と知るだけでも、十分だと思います。
とまぁ、少し長くなりましたが、まとめです。
- ネガティブな感情が生まれるのは人間だからである。
- 内省の資質が強い人ほどネガティブになりやすいが、それは人間らしい人間だからである。
- ネガティブな思考は、「一番大切なことは自分を愛すること」という刷り込みを持つことで抑制できる。
- ネガティブに陥っても、切り替えることができる技術がある。
こう書きながらも、ネガティブな自分を払しょくできているわけではありません。
しかし、これらのことが分かってから、ネガティブな感情を引きずることは少なくなりました。
この記事が、少しでも皆さんのお役に立っていただければ幸いです。
(中小企業診断士 布能弘一)
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