現在の中小企業を取り巻く環境と診断士1次試験の情報科目の難化について
こんにちは、中小企業診断士の布能です。
先日、中小企業診断士の1次試験がありました。そして、幾つかの科目の難化の話を聞きましたが、3年連続で高難易度だった経営情報システムについて少し考えることがありました。
今年度の試験問題はまだ見ていませんので、昨年度・一昨年の出題が前提で話しますが、どんどん開発者寄り、しかも開発者でも困る細かいレベルの問題が多くなっている気がします。これは中小企業への支援内容に沿っていません。これでは単に落とすだけの試験に終始しているだけです。H25の情報科目で科目合格者が50%を超えたことが影響して、出題者からみて悪夢の再現となることにビビッているのかもしれませんが、それにしても酷すぎです。
但し内容はともかく、今後、経営情報システム科目の高難易度の定着は避けられないのかもしれません。理由は、2016年度版中小企業白書にもあります。
今後の日本は人口減少が顕著になっていきますが、このような中で経済力を保つためには、中小企業で活用度が低いIT化による生産性の向上が強く叫ばれています。
IT化は、先日国会を通った、中小企業対策の本命施策の1つとも言われる「中小起業等経営強化法」でもメインの要素の1つとなっています。
とはいえ、今の診断士の活躍フィールドをみると、IT活用として診断業務に携われる業域は、かなり限定的もします。
結局、政府の想い、試験制度、実際の診断現場で、かなり相違がある現状となっています。