事業の成功を測る物差しと優先順位
おはようございます、中小企業診断士の布能です。
企業にとっての成功って何でしょうか?
売上高や利益の向上などを筆頭に、色々と思い浮かぶことはあると思いますが、実際の定義するとなると難しいですよね?
事業の成功を測る物差し
これは『マッキンゼー経営の本質~意思と仕組み~』という書籍からの紹介です。
- 売上高とシェアの拡大
売上高が毎年伸びているか。製品またはサービスのシェアが安定して拡大しているのか。この二点は、競争優位性を図る物差しとなる。- 長期的な投資利益率
収益性を測る基準はさまざまだが、投資利益率(=営業利益/総資産)は、株主、従業員、ひいては社会経済の利益を最もよく反映する。- 経営の継続性
事業の反映を維持できるような経営者を次々と反映できる会社こそ、成功企業の名にふさわしい。
本書には、他に「製品のラインナップ、社員の能力、世間的な評判、社会的な責任」なども挙げています。しかし、これらは上記の1~3が達成できれば、自ずと達成できることです。
成功の物差しの優先順位
これは私の意見ですが、本書では①売り上げシェアの拡大、②長期的な投資利益率、③経営の継続性と並んでいますが、大事な順番に並び替えると
- 経営の継続性(安全性)
- 売上高とシェアの拡大(収益性)
- 長期的な投資利益率(総合収益性、効率性、生産性、回転率)
だと考えられます。
何故ならば、①多少赤字の年度が続いても、事業が継続できればいずれは黒字化できる可能性があります。次に、②売上高やシェアの拡大がない限り黒字化は難しく、費用の削減などによる利益の黒字化だけでは限界があります。最後に、③売上高がいくら高くても、効率的でなければ成長速度は遅くなるため、資産を有効活用しつつ、長期的に高い投資利益率をだせるようになる必要があります。
※これらの多くは、財務戦略のひとつである経営指標分析から判断することが出来ます。
企業ごとの状況にもよりますが、まずは経営の継続(ゴーイング コンサーン)を目指すことに注力したいですね。